パソコン教室フランチャイズによるScratchの新規講座は業界を変えるか

パソコン教室を悩ます「外部講座」

パソコン教室の業界で、教室オーナーの頭を悩ましているのが外部講座です。

その典型的なケースが「ロボットプログラミング」と、小中学生をターゲットとしたプログラミング学習ソフト「Scratch(スクラッチ)」が挙げられます。

狙われるパソコン教室

2020年4月より小学校で必修化されるはずだったプログラミング教育。これを実現するには生徒へのPC貸し出し(もしくは配布)や、教師のプログラミング教育の習得などの高いハードルがありました。

新型コロナウィルス感染症の拡大により、2020年度の必修化は実現どころか登校する日数が足りないため、夏休みも大幅縮小して通常授業を行うために全国的に小学校から大学まで悪戦苦闘している状況です。

とてもではないが小学校などでプログラミング教育の必修化などできる暇はなく、宙に浮いてしまっています。

期待していた夏期講習も不発

プログラミング教育の必修化により気炎を揚げていたのが何よりパソコン教室でした。夕方からの小学生の帰宅時、つまり塾にキッズ層が通う時間にパソコン教室へ促す。また夏休みには夏期講習という形で集合型授業で多くのキッズを集めるはずでした。

しかしコロナ禍により学校が休みになり、感染を恐れて外出を自粛するようになり塾やパソコン教室も打撃を受けました。夏休みの夏期講習も、夏休み自体が縮小され、しかも夏休み中も感染が拡大しているなどの悪条件が重なり、プログラミングの夏期講習作戦も不発に終わっています。

パソコン教室に寄生する「社外教材」問題

パソコン教室は将来的にも有望な店舗ではありますが、プログラミング教育に関して様々な問題が起きています。代表的なのが「社外教材」の存在です。

パソコン教室の教材は、フランチャイズ店舗であればFC本部が制作します。個人店舗であれば自主制作するか、他から購入しなければなりません。

現存するパソコン教室のほとんどはフランチャイズに加盟しており、新設される講座はFC本部から調達されます。個人店舗では講座制作はほぼ不可能なため、市販されているテキストを用いて自習方式、もしくは集合型授業で読み上げながら教えます。

教材を売り込む社外勢力

パソコン教室のFC本部は通常の講座制作があるため、プログラミング教育の講座制作はどうしても少し遅れます。これに目を付けた教材制作会社や、脱サラした元SEなどが教材を作りパソコン教室に売り込んでいます。

すぐにでもプログラミング教育を導入したいパソコン教室オーナーにとっては渡りに船の状態で、教材制作会社と契約してプログラミング教育の講座を導入してきました。

コロナ禍の影響、誤算

プログラミング教育の講座は主に「ロボットプログラミング講座」と、PCだけで行う「Scratch講座」の2種類に分かれます。

ロボットプログラミング講座は、ロボットをくみ上げるブロックが必要なため、大手教材会社かメーカーと契約しなければなりません。

Scratch講座はパソコン教室であればパソコン設備がありますので、テキストや教材があれば開催できます。

この両者とも、2020年春の時点で、自身が属するフランチャイズではなく社外教材を導入してしまったパソコン教室が多く存在します。2020年4月からのプログラミング教育必修化を意識するあまり、パソコン教室の利益構造を考えずに契約してしまったことで大きく歯車が狂ってしまったと言えます。

なぜなら、パソコン教室の費用と利益の構造は甘くはなく、毎月得られる月謝の売上から費用を引いた分が利益で、その割合は決して大きいものではありません。

飲食店と同じで、利益率を常に意識しながら経営しなくてはなりません。社外教材の利用料は売上の2~4割であるケースがほとんど。この割合はとても高く、利益のほとんどを食い尽くしてしまうのですが、人件費などを考えずに慌てて契約してしまったケースが多く、コロナ禍では開催しても赤字、開催したくても生徒が集まらないというどうしようもない状況に見舞われています。

社外教材メーカーはパソコン教室の面倒は見てくれない

フランチャイズ店舗であればFC本部は一連托生の運命にあり、本部との協力関係は強固でなくてはなりません。

FC本部は教室が利益を出せる仕組みを作る必要があり、新規講座も教室が利益を出すために開発していきます。

しかし社外教材メーカーはパソコン教室の運営に責任を持ちません。契約上の責務だけを教室に追求します。つまり、授業を行い月謝を集め、決められた割合を納めることを要求します。教室が赤字だろうが関係ありません。

社外教材メーカーと契約してしまうと、契約内容次第ですが他企業の類似教材を使ってはいけないという制約を遵守しなくてはなりません。

パソコン教室はプログラミング教育にどう向き合っていくか

ここでまたパソコン教室業界に動きが出てきました。ようやくFC本部がプログラミング教育の講座を打ち出してきています。社外教材メーカーに送れること1年弱ですが、コロナ禍の影響を考えると逆にベストなタイミングであったと言えます。

FC本部の教材であれば追加料金が必要ない

社外教材メーカーのプログラミング講座は、売上の何割かを納めなければなりません。しかしパソコン教室FC本部から提供される教材は、他のパソコン講座と同じく、ロイヤリティに含まれますのでテキスト代などを除くと通常と同じ、つまり講座利用料が増えることはありません。

教材利用も、契約上まったく問題ない

フランチャイズのパソコン教室は、最初からFC加盟していてFC契約を結んでいます。FC本部から提供されるプログラミング講座は既に契約している内容に沿っていますので、自由に利用できます。

社外教材メーカーとしては、それが類似講座だとしても、契約はFC本部の方が先ですので、社外教材メーカーがFC本部のプログラミング講座の利用を「契約違反」と言い張ることはできません。パソコン教室としてはFC本部との契約のほうが先であり、逆に契約に抵触するのは社外教材メーカー側になってしまうからです。

2020年秋からスタートする、パソコン教室FCの「プログラミング講座」

このサイトでもたびたびご紹介させて頂いているスタディPCネットでも、2020年秋より独自の「Scratch講座」がスタートします。後発だけあり、今までのScratch講座の悪い点んを解消し、より洗練された内容になっています。

スタディPCネットのScratch講座は、プロのイラストレータが描く独自のキャラクターを多く利用しており、作られるゲームなどの画面のテイストが統一されていて高い質を実現しています。

どうしてもScratch講座というとフリー素材ばかり利用するためいい加減なイラストやテイストの違うイラストが混合していて、出来上がったゲームもジャンク感が否めませんでした。しかしスタディPCネットのScratch講座はそれぞれ画面が洗練されているので、完成した時に子供たちも喜んで親や友達に見せれることでしょう。

パソコン教室に特化されたプログラミング講座なので教室側も使いやすく、また売上が増えても費用は変わらないので利益は増えます。

これから社外から餌として利用されていたパソコン教室も、これから反撃することになりそうです。

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msn編集部(毎日スクールニュース)
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